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続・飼っていたペットに飼われています。
第22章 【微裏】君と全てをやり直したい。②(スイ目線)
 サキがソファに男を案内したところから早送りを止めた。
 これは事務所に設置してある監視カメラの映像だ。元のデータは消しておいたが、気味の悪いアイツが去り際に言っていた言葉の意味が気になって移したデータを持ち出した。何かヒントは残っていないか注意深く探す。
 音はなく、残念ながら男も背中を向けている状態だが、サキの口の動きから会話を予想する。最初は他愛のない会話だった。
 医者、子供好き、ウエディングソング、志望動機、最後に名前を訪ねたあと点と線が繋がっていきサキが表情を強張らせてカップを落とした。
 慌ててテーブルを片付ける彼女の背後で、注射器が取り出されたときにはたまらず「サキ!」と声を上げて一時停止を押してしまう。
 そこから息を整えて再び再生ボタンを押し、目を背けたくなる映像をしっかりと目に焼き付ける。

 2人はここから互いが向かい合って座っていた席ではなく、その中間にある1人がけのソファに移動したので、どちらの口元も見ることができた。
 サキは最後まで諦めずに説得と抵抗を続けていた。
 どうやらあの謎の体には人格が2つ入っており、通常は侑斗として生活し、俺が話した異星人の男と会話していることを伺わせる辺りから謎が徐々に解けていく。
 サキが俺を好きだからとアイツの好意をきちんと断った後から事態は悪化し、スイを忘れたくない、と泣くなかで再び注射を打たれる様子や、俺の名前を呼び続け、快楽に完全に支配される直前に舌を噛んで血を流す様子は想像を遥かに絶する光景だった。
 その後、あいつらがサキの口を塞いで様々な玩具で蜜胴を拡張し、意識が飛びそうになるとやめることを幾度も笑顔で繰り返す地獄のような映像が続くと、乱暴に電源を落とした。
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