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***堕散る(おちる)***
第31章 step31 二十五段目…B1階 初仕事
左右に廊下が分かれ左側には沢山の客室、行き止まりになっていて、右側に王様の本来の部屋、今はいないご両親の部屋、ご両親のそれぞれの部屋、一番奥にバスルームだけの部屋があった。
「両親の部屋3つは鍵がかかっている。泳ぎたくなったらこったのバスルームで泳げるぞ。」
寛ぎの空間に広い脱衣場、お風呂は本当に泳げそうに広く、途中からは深くなっているそうだ。
廊下に挟まれた真ん中にパーティールームとカクテルバーとカジノ室があり、客室側からも各人の部屋からも入れるようになっていた。
「両親がいたころはしょっちゅうパーティーを開いて、賑わったものだが、
まあ退屈になったらカジノで遊ぼうか、教えてやるぞ。」
やはり王様は寂しいのではないか、そう思った。
「それと、どうしても一人なりたい時があれば、俺は上の部屋で寝るから、言えばいい。」
「はい。」
寂しそうな王様にそんなことは言えない、言わないと決めた。
カジノ室からバルコニーが見える。王様はドアを開けてそこに出た。
「ここから庭が一望できるんだ。おいで。」