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***堕散る(おちる)***
第31章 step31 二十五段目…B1階 初仕事
バルコニーは客室の方まで繋がっていて、イングリッシュガーデンや他の庭園、温室から森、そして近づくなと言われた男の小屋まで見えた。

広大な敷地に改めて驚いた。

「さて、そろそろ夕食でいいか?」

「はい。」

こうして王様の部屋に戻った。部屋に入ると薔薇のアロマの香りが濃くなっている気がした。

コンコン…

「夕食の支度が整いました。」

また、別の執事とメイドが運んできた。
カトラリーを並べ、最初の1段のドームを並べ終えると、部屋を出ていった。

「君が未成年でなければ一緒に酒が楽しめるんだがなぁ。

でも大丈夫、同じ葡萄で作り、発酵させずに作ったノンアルコールワインがあるんだよ。
ただしワインはボジョレーに限られることになるけどね。」

確かにワインサーバーには2本のボトルが刺さっていた。一つはコルクで、一つはキャップ。

王様がワインをグラスに、ワタシのジュースも注いでくれる。

「次からはワタシがお注ぎしますね。」

「いや、ワインは女性に注がせないのがマナーなんだ。だから、残念だけど大丈夫だよ。」

「すみません。」

「君はすぐに謝るんだな、ありがとうで済む時は、ありがとうと言うといい。」
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