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***堕散る(おちる)***
第7章 step7一段目

微睡みの中で
誰かに暖かく包まれているのを感じた。

優しく頭を撫でられる…
心地よい。

俺は人の温もりに触れることなく育ったから、それが何なのかわからない…

天使かな…
母さんて人がいたなら、きっとこんな感じなんだろう

正体を知りたかったが…
あまりの温かさに深い眠りに落ちていった…

目覚めるとルリに乗ったまま、寝てしまっていたのに気づく。

重かっただろう…
慌てて起き上がろうとすると、
寝ているはずのルリの手が首に回ってくる。

夢うつつの天使はルリだったのか?

恥ずかしがりやのルリがそんなことするだろうか…

「ルリ?」

触れるだけのキスをする…反応は薄い。

引き剥がすのが可哀想で、もう一度キスをする…

やはり返してこない。

反応のなさに、また悪戯したくなる…

キスをして、唇をこじ開け舌で歯列をなぞる。

ピクッ、

少しは眠りが浅くなっただろう。

顎を引き、無理矢理口を開き、舌を吸いとり深い口づけをする…

パチッ…
目覚めと共に驚いて開くルリの瞳。

構わず口づけを続ける。
瞳を閉じようとするルリ…

「目を閉じるな。」



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