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***堕散る(おちる)***
第11章 step11五段目…視覚(4)
昨日、ハルトは本当に家の前まで送ってくれた。

ワタシはハルトに出来ることを探して、お弁当を作ることを思い付いた。

お弁当を持って家を出る。明日からハルトが休み、予定はハルト任せでいいのだろうか。

ハルトに会いたくて、早くに事務所にいく。

「どうぞ
あ、いやこっちの話、
ん、明日の午後、わかった是非見に行かせてもらうよ。」

事務所に入るとハルトは電話中で、指で【シー】の合図をしてきた。
ワタシは静かにドアを閉めて椅子に座る。

「おはようルリ」

「おはようございます」

「今日、荷物多くない?」

「あの…お弁当作ったんです。お昼一緒に食べてもらえませんか?」

「へえ〜ルリ料理するんだ。楽しみだね。
明日から休みだから、午前中は色々書類まとめなきゃ、ルリもしっかりお勉強ね。」

「はい。」

俺はルリの斜め向かいに座り、溜まっていた仕事をこなす。
訓練に時間を掛けすぎて、あちこちからの仕事が疎かになっていた。

途中一度だけ、ルリの

「珈琲入れましょうか?」

に返事したが、珈琲を片手に仕事を続け、全く話もせず、相手もしなかった。
たまにルリの視線に気づいたが、無視して仕事に没頭した。
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