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***堕散る(おちる)***
第22章 step22十六段目…初冬
「ルリ、持ち上げるから下を覗いてみて?」

真ん中に星、その周りに今日の日付が浮かび上がっていた。

「あっ、ちゃんと綺麗に浮き出てますよ。」

「よし完成だ。」

ハルトが運んでいく。
そして何だか交渉していた。

「すぐに持ち帰れないらしいから配達にしてもらった。」

「人力車に戻るか〜」

ハルトが缶珈琲を買う。

「ルリも選んで…」

何で3本なんだろう。

人力車に戻るとハルトがお兄さんに珈琲を渡していた。

「ありがとうございます。」

寒いのに外で待ってるんだ。ワタシは自分のことでいっぱいになってたのが恥ずかしかった。

人力車がゆっくり動き出した。建物の間から海が見える。
そしてスタート地点のタワーも近づいてきた。

「お客さん、こちらが終点ですが、よろしいですか?」

「ああ」

タワーの並びにある小さな遊園地に止まった。

「ルリ、来たかったんでしょ?」

「え…覚えてたんですね。」

「では楽しんでくださいね。メリークリスマス」

お兄さんが手を振ったあと走り始めた。

「まずは、いってみようか」

ハルトがジェットコースターを指す。そして列に並んだ。


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