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***堕散る(おちる)***
第7章 step7一段目
ワタシは今日もボゥっとしたまま帰る。
でも昨日とは違う。
ワタシはハルトと一緒にいる。
一つの目標があった。
どうしてそう決めたのか、壮絶なハルトの環境に簡単に愛などとは言えない。
でも、他にそういう役目の人がいようと、アタシはハルトと一緒に居たい。
そう思ったのだ。
ワタシも愛なんてわからないのかも知れない。
でも互いを思い、一緒の時を過ごす。
それって愛なんじゃないかな…
家につきベッドに倒れるまで考えていたけど、体はヘトヘトで、またすぐに寝てしまったようだ。
鉄扉の前に着く。
横に付いているインターホンを押すべきか迷う。
ハルトの携帯に電話してみたらいいかな…
モゾモゾ鞄を開けていると鉄扉が開き、中からハルトが、
「シー」
人差し指を口に立てて『静かに』の仕草で手招きする。
ワタシは黙って中に入り事務所の中に通される。
「おはよ、
ルリずいぶん早いね。」
「おはようございます。
迷惑でしたか?」
ルリはいつも人の事ばかり気にしているんだな。俺は思った。
「いや、来ないかもしれないと思ってたからさ、早くて驚いた。」
ルリは照れくさそうに微笑む。