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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬
 こいつは笑える、と、アーサーは涙眼になるまで笑っていた。失礼なヤツだ。今でも思い出しただけで、ムッとする。

―しかし、兄上。兄上はもう三十近いお歳でしょう、まさか、その応えを僕に言わせようとでもいうおつもりですか?

―だったら悪いか。

 ふて腐れたように言ってやると、アーサーはまたひとしきり笑った。

―それは〝恋〟というものに決まってる。

―恋。
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