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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬

今もトーマスは〝恋〟と小さく呟いてみる。二十八になるまで、女性に好意を寄せたこともない。ハリウッド女優で清楚そうな娘がいれば、そういう女が良いなとは思ったことはあるが、あくまでも好みというか理想であって、その女優とデートしたいと考えたことはなかった。
皇太子という地位、しかもハリウッド俳優さえ霞みそうな抜きん出た容姿もあって、彼を虎視眈々と狙う女性は名家や財閥、企業の令嬢だけではない。有名な女優、モデルも露骨に秋波を寄越してくることは珍しくなかったが、トーマス自身はまったく関心を払っていない。
皇太子という地位、しかもハリウッド俳優さえ霞みそうな抜きん出た容姿もあって、彼を虎視眈々と狙う女性は名家や財閥、企業の令嬢だけではない。有名な女優、モデルも露骨に秋波を寄越してくることは珍しくなかったが、トーマス自身はまったく関心を払っていない。

