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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬

次期国王と女を争うなどという気は、若い護衛官には毛頭ない。そんなことは考えれば判りそうなものだが、ローズとワトソン医師の関係について疑心暗鬼になっているトーマスは今はローズに近づく男は一人たりとも許すまじの気迫が漲っている。
女性経験が殆どない王子さまは、女性を食事に誘ったこともなければ女性を誘って断られたのも初めてのことである。
―【俺のローズ】は絶対にあんな透かした藪医者には渡すものか。
彼女はあんなニヤけた男のどこが良いのだろうか。なよなよと軟弱なだけで、多少顔が良いのが取り柄ではないか。
女性経験が殆どない王子さまは、女性を食事に誘ったこともなければ女性を誘って断られたのも初めてのことである。
―【俺のローズ】は絶対にあんな透かした藪医者には渡すものか。
彼女はあんなニヤけた男のどこが良いのだろうか。なよなよと軟弱なだけで、多少顔が良いのが取り柄ではないか。

