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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬

トーマスはロザリナが読んでいた革表紙の本を受け取った。
「エーデリンデの後宮において、王の母でもなく王妃でもなく〝皇太后〟の尊称を贈られた女性がただ一人いた。即ち、カトリーヌ皇太后である。カトリーヌ皇太后はトーマス二世の愛妾であり」
そこでロザリナは歓声を上げた。
「凄い、トーマスはエーデリンデ語がすらすらと読めるのね。確か今、エーデリンデ語を自在に読みこなせるのは王族や一部の研究者しかいないと聞いていたけど」
ロザリナの言葉に、トーマスの落ち着き払った面にかすかに動揺が走った。
「エーデリンデの後宮において、王の母でもなく王妃でもなく〝皇太后〟の尊称を贈られた女性がただ一人いた。即ち、カトリーヌ皇太后である。カトリーヌ皇太后はトーマス二世の愛妾であり」
そこでロザリナは歓声を上げた。
「凄い、トーマスはエーデリンデ語がすらすらと読めるのね。確か今、エーデリンデ語を自在に読みこなせるのは王族や一部の研究者しかいないと聞いていたけど」
ロザリナの言葉に、トーマスの落ち着き払った面にかすかに動揺が走った。

