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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬

ロザリナは続けた。
「トーマス二世は好色で知られていた王さまだった。だから、人妻であるカトリーヌをも自分のものにしてしまったのね。そんな王さまだから、腹違いの王子王女が三十人近くいたというわ。でも、不思議なことに、カトリーヌはそういうたくさんの王子王女や他の側室たちを一人も殺していない。むしろ、出産で亡くなった若い愛妾の残した王子や王女を引き取って育てている。そういう一面もあるの。私は悪女とされる彼女だけでなく、そういう別の一面も掘り起こしてみたいと考えているわ」
「トーマス二世は好色で知られていた王さまだった。だから、人妻であるカトリーヌをも自分のものにしてしまったのね。そんな王さまだから、腹違いの王子王女が三十人近くいたというわ。でも、不思議なことに、カトリーヌはそういうたくさんの王子王女や他の側室たちを一人も殺していない。むしろ、出産で亡くなった若い愛妾の残した王子や王女を引き取って育てている。そういう一面もあるの。私は悪女とされる彼女だけでなく、そういう別の一面も掘り起こしてみたいと考えているわ」

