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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
「そう、何ものにも拘らないっていうのか。誰かを強く憎むこともない代わりに、誰かを強く欲したり求めたりすることもないと思い込んでいた。でも、それは大きな思い違いだと昨日、君たちを見て知った。昨日の兄上は惚れた女を全力で守ろうとする猛々しいライオンのようだったからね。兄上でも、何か執着することがあるんだと知って、何か安心したというか」


「私には、よく判りませんが」

 どう相槌を打てば良いのか判らず、ロザリナはそう言った。

「うん、そうだね。こんなことは当人に言うべき科白じゃない。ごめんね」
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