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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル

暖炉の上に、一枚の肖像画が掛かっていた。
金縁の精緻なフレームの額に納まっているその肖像画の女性こそがカトリーヌ皇太后であった。
カトリーヌは彼女が好んだという深紅のドレスを纏い、銀色の髪は高々と結い上げていた。大胆に出したデコルテにはトーマス二世から贈られたという大粒のダイヤを連ねた首飾りが燦然と懸かっている。ひろげた扇を持つ右手にも大粒のダイヤが填っていた。
ロザリナはしばらくカトリーヌを見上げ、それからぐるりともう一度部屋を一周して、幾つかのタペストリーを観賞した。
金縁の精緻なフレームの額に納まっているその肖像画の女性こそがカトリーヌ皇太后であった。
カトリーヌは彼女が好んだという深紅のドレスを纏い、銀色の髪は高々と結い上げていた。大胆に出したデコルテにはトーマス二世から贈られたという大粒のダイヤを連ねた首飾りが燦然と懸かっている。ひろげた扇を持つ右手にも大粒のダイヤが填っていた。
ロザリナはしばらくカトリーヌを見上げ、それからぐるりともう一度部屋を一周して、幾つかのタペストリーを観賞した。

