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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
「―済まない。俺、今日は、どうかしているのかな」

 額を押さえる彼に、ロザリナは言った。

「長時間のドライブで疲れているのではないの? 朝も早かったし。お城で少し休んでから、少し早めにここを出ましょうか?」

「駄目だ! 今夜はディナーが本番だって言っただろ。俺もローズを歓ばせたくて愉しみにしてたんだから、そんなことを言うなよ」


 いつになく強い口調で言い、トーマスは先に立って歩き始めた。城に帰る間、ロザリナは何故か泣き出したい気持ちで彼の後をついていった。
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