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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
「これを着てきてくれ」

 ドレスを指され、ロザリナは眼を見開いた。

「着替えなければならないの? 私はできればこのままでいたいわ」

「ディナーはフランス料理のフルコースを用意した。俺も正装するから、君もちゃんとした装いをして欲しい」

 懇願するように言われ、逆らえない。


 トーマスが出てゆくと、ロザリナはソファに近づいた。手に触れたドレスの手触りは素晴らしかった。シルクが入っているのかもしれない。ひろげてみると、光沢の入った艶やかな生地がシャンデリアの灯りにキラキラと輝くようだ。
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