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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
 湖で感じた違和感は今やロザリナの中でますます大きくなっていた。

「君は本当に何も知らないんだね、ローズ」

 トーマスはどこか淋しげに呟き、ゆっくりと立ち上がった。

「俺はアーサーの遠縁なんかじゃない。アーサーは俺の弟だ」

「え?」

 ロザリナの大きな瞳が烈しく揺れた。それは彼女の心の大きな動揺を何より物語っていた。
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