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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
「それで、嘘をついていたというの? それが私を騙した言い訳になるとでも?」

「言い訳をするつもりはない。でも、どうしても君を諦められなかった。君が欲しかったんだ」

「私は物じゃない! 幾ら手に入れたいからといって、嘘をついて良い理由にはならないわ」

 ロザリナは彼に背を向けた。

「どこに行くんだ?」

 トーマスの声が追いかけてくる。彼女は振り向きもせずに応えた。

「帰るの」
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