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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
ロザリナはゆっくりと瞼を開いた。ぼんやりとした視界にミッシェルの案じ顔が映る。
「ミッシェル」
自分でも愕くほど声が掠れていた。
ミッシェルは泣いていた。
「ごめんね、迷惑かけたね」
言えば、ミッシェルは泣き笑いの表情で怒ったように言った。
「迷惑だなんて水くさいことを言わないの。それに、もし、あなたに怒っているとしたら、迷惑をかけたことじゃなくて、心配をさんざんかけたことよ」