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第3章 真夜中のプリンセス・ベル

「びっくりしたわよ。三日前、帰るなり失神するんだもの」

「三日前―。私、そんなに眠っていたの？」

　改めて愕く。ミッシェルは涙ぐんで頷いた。

「救急車を呼ぼうかとも思ったんだけど。ドクター・ワトソンのことを思い出して、深夜だったけど電話したら、すぐに来てくれたわ」

「じゃあ、コリンもトーマスが皇太子殿下だったことを知っているの？」

「ええ。ドクターが注射したりしている間も、あなたはずっと王子さまをうわ言で呼んでいたから。彼もまさかそんなことがあるなんてと相当愕いていたみたいよ」