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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第4章 真実の愛に気づく瞬間
「大丈夫か? 頭が痛むかい?」

 ロザリナは心もち顔を動かした。やはり頭痛がする。彼女の瞳に〝あの男〟の綺麗な顔が映った。

「医師の話では、頭部の怪我はごく軽いものだそうだ。左足にはヒビが入ってしまったけど、これも日にちが経てば完治すると言っている」

 ロザリナは幾度も頷いた。

「殿―下」

 掠れた声がやっと出た。トーマスが哀しげに綺麗な顔をくしゃりと歪めた。
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