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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第4章 真実の愛に気づく瞬間
「他人行儀な呼び方は止してくれ。それとも、ローズは俺をまだ許せない?」

 ローズは夢中で首を振った。許せないはずがない。いや、そもそも自分が彼を嫌いになったことなど、一度もないのだから。

 枕許の椅子に座っていたトーマスが立ち上がり、ローズの傍に跪いた。

「俺は君を守れなかったどころか、辱めようとさえした。そんな俺を君は許してくれるかい?」

 ローズは幾度も頷く。
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