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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第1章 孤独な王子

「こんにちは(ハイ)」
少女は無邪気な笑みを一杯にひろげて、彼を見上げた。二十歳前後だろうか、少女と呼ぶには少し年上なのだろうが、まだあどけなさの残る面立ちは美しいけれど、幼い印象を与える。
「似顔絵を描いているんだ?」
堅苦しい口調にならないように訊ねると、彼女は笑顔のまま頷いた。
「ええ、良かったら、あなたもどう?」
「俺? 俺のも描いてくれる?」
「もちろんよ、お客さまは神さまですもの」
鹿爪らしい顔で言い、彼女はまた笑った。
「お客さまは神さま?」
彼が彼女の言葉をなぞると、彼女はクスクスと笑う。まったく、よく笑う娘だ。
少女は無邪気な笑みを一杯にひろげて、彼を見上げた。二十歳前後だろうか、少女と呼ぶには少し年上なのだろうが、まだあどけなさの残る面立ちは美しいけれど、幼い印象を与える。
「似顔絵を描いているんだ?」
堅苦しい口調にならないように訊ねると、彼女は笑顔のまま頷いた。
「ええ、良かったら、あなたもどう?」
「俺? 俺のも描いてくれる?」
「もちろんよ、お客さまは神さまですもの」
鹿爪らしい顔で言い、彼女はまた笑った。
「お客さまは神さま?」
彼が彼女の言葉をなぞると、彼女はクスクスと笑う。まったく、よく笑う娘だ。

