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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第1章 孤独な王子

トーマスは彼女の笑顔を眩しげに見つめた。彼女の背後でオレンジ色の夕陽が輝いている。
眩しくて仕方ないのは夕陽のせいだな。
トーマスは我ながら不自然なほど頬が熱くなるのを感じた。
「日本には、そういう諺があるのよ」
「日本―。君は日本人?」
「ええ。見えないでしょう?」
そう言って笑う。
「父が日本人で、母がエーデリンデ人なの」
「ああ、混血(ハーフ)なんだね」
「そう。で、どうする?」
え、と、戸惑いの表情を浮かべた彼に、彼女は微笑みかけた。
「あなたの絵、描いても良いのかしら」
眩しくて仕方ないのは夕陽のせいだな。
トーマスは我ながら不自然なほど頬が熱くなるのを感じた。
「日本には、そういう諺があるのよ」
「日本―。君は日本人?」
「ええ。見えないでしょう?」
そう言って笑う。
「父が日本人で、母がエーデリンデ人なの」
「ああ、混血(ハーフ)なんだね」
「そう。で、どうする?」
え、と、戸惑いの表情を浮かべた彼に、彼女は微笑みかけた。
「あなたの絵、描いても良いのかしら」

