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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬
この男の双眸は何て深い色を湛えているのだろう。欧米人に金髪碧眼は珍しくない。このエーデリンデ王国こそ栗色の髪と灰色の瞳が主流だが、他のヨーロッパ諸国では金の髪や蒼い瞳はごく一般的だ。
にも拘わらず、ロザリナはこれまで彼のよように見事なブロンドもサファイアの瞳も見たことがなかった。
初めての印象は今もずっと変わらない。彼の瞳をじいっと見つめていると、その瞳の奥に魂まで絡め取られてしまいそう。