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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬
 王子さまが腰をかがめてフィリップの頭を撫でようとするのに、コリンは嫌がって首を振った。

「子ども扱いするな! 僕はフィリップで、小さなフィリップじゃない」

 むうと頬を膨らませて王子さまを睨むフィリップに、王子さまは気を悪くする風もない。はらはらして見ていたロザリナはホッとした。

「ごめんな。そうだな、フィリップ。俺はトーマス。もう二度と君を子ども扱いはしないと約束する」

「うん、それなら許してあげる」

 偉そうに言うフィリップに苦笑しつつ、父親らしい男が言い添えた。
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