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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬
いつになく思いつめた様子のコリンに、ローズは訝しく思った。
「今ここで話すのは駄目なの?」
「また時と場所を改めるよ」
よほど大切な話なのか、フィリップに聞かせたくない内容なのか。コリンは思慮深い人で、考え無しに物を言うことはない。そのコリンの提案なら、それなりの事情があるに違いない。
ロザリナはそう考えた。
「判った。また、いつでも都合の良いときに話して」
笑顔で言うと、コリンも安心したように笑った。