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キスをして
第7章 小塚の憂い
間宮さんがえらくうなだれた様子で帰ってきたものだから心配して連絡をしたが返事はない。
外から見てもカーテンは閉まったままのようだし降りてくる様子もない。
あまり踏み込みすぎると間宮さんは意地になりやすいから気にしているという事だけを感じさせておく。
19時頃様子を見るために食事に誘おうかと思ったがどうやら外出したようで日付が変わった今も帰ってくる様子はない。
あれほど夜に外を歩くなと言っているのに間宮さんは一向に訊く気はない。
俺が強引に迎えに行かなければ終電に乗って徒歩で帰ってくるに決まっている。
時折外の様子を伺いながら新しい時計の製作を開始する。
端から見れば外ばかり気にする男など不審者極まりないだろうがそうでもしないと彼女は捕まらない。
1時を過ぎれば流石に今日は帰ってこないだろうと店舗の鍵を閉めていると着信が鳴り響いた。
「こんばんは日下さん、いかがなさいましたか?」
「その話し方はヤダ!小塚さんりっちゃんに何かした?」
「してませんよ。そこにいるんですか?」
「怖いよ小塚さん。してないなら良いよ、じゃ」
切りやがった。
仕事?中途半端な時間から?
にしてもどうして日下さんが…。俺には何も言わないのにあの人には話すのか?
まぁ、りっちゃんなんて呼び方するくらいには仲がいいのだろうし。
「はぁっ全く」
部屋に戻りコートと鍵を掴んで家を飛び出した。
「本当、俺は余裕がないな」
外から見てもカーテンは閉まったままのようだし降りてくる様子もない。
あまり踏み込みすぎると間宮さんは意地になりやすいから気にしているという事だけを感じさせておく。
19時頃様子を見るために食事に誘おうかと思ったがどうやら外出したようで日付が変わった今も帰ってくる様子はない。
あれほど夜に外を歩くなと言っているのに間宮さんは一向に訊く気はない。
俺が強引に迎えに行かなければ終電に乗って徒歩で帰ってくるに決まっている。
時折外の様子を伺いながら新しい時計の製作を開始する。
端から見れば外ばかり気にする男など不審者極まりないだろうがそうでもしないと彼女は捕まらない。
1時を過ぎれば流石に今日は帰ってこないだろうと店舗の鍵を閉めていると着信が鳴り響いた。
「こんばんは日下さん、いかがなさいましたか?」
「その話し方はヤダ!小塚さんりっちゃんに何かした?」
「してませんよ。そこにいるんですか?」
「怖いよ小塚さん。してないなら良いよ、じゃ」
切りやがった。
仕事?中途半端な時間から?
にしてもどうして日下さんが…。俺には何も言わないのにあの人には話すのか?
まぁ、りっちゃんなんて呼び方するくらいには仲がいいのだろうし。
「はぁっ全く」
部屋に戻りコートと鍵を掴んで家を飛び出した。
「本当、俺は余裕がないな」