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キスをして
第10章 珍事と感傷
「あの~あれは怒ってましたよね?」
外階段を降りながら私の間違いなのかと確認する。
「あんなの怒ったうちに入らないわよ?もっと冷たい」
もっと…
「あぁ~」
思いあたりがある。
「そうだ私の番号教えておくわ。あいつスイス帰ったこと言ってなかったんでしょ?何かあったら連絡して。用が無くても電話して良いわよ?」
「ありがとうございます」
手帳に走り書きしたメモを渡された。
「やせ我慢するから大丈夫は信用しないでね」
苦笑しながら手を振って商店街を歩いていくお姉さんを見送る。
「帰った?」
階段上から顔だけ出して覗く誠司に笑ってしまった。
「そんなにお姉さん怖いの?」
「怖い訳じゃない。あれは暴君だ」
仲良しだなぁ。
「飲み会近くだったの?」
「うん」
誠司が階段をすれ違い降りていく。
「帰るの?」
あ…うっかり呼び止めてしまった…
「……じゃあお邪魔しようかな」
「で、でも家でゆっくり寝たいんじゃない!?」
「大丈夫」
私の顔に唇を近付けて口角をゆっくりと上げて笑う。
「彼女の誘いを断るほど高尚な趣味は持ってないんだ」
外階段を降りながら私の間違いなのかと確認する。
「あんなの怒ったうちに入らないわよ?もっと冷たい」
もっと…
「あぁ~」
思いあたりがある。
「そうだ私の番号教えておくわ。あいつスイス帰ったこと言ってなかったんでしょ?何かあったら連絡して。用が無くても電話して良いわよ?」
「ありがとうございます」
手帳に走り書きしたメモを渡された。
「やせ我慢するから大丈夫は信用しないでね」
苦笑しながら手を振って商店街を歩いていくお姉さんを見送る。
「帰った?」
階段上から顔だけ出して覗く誠司に笑ってしまった。
「そんなにお姉さん怖いの?」
「怖い訳じゃない。あれは暴君だ」
仲良しだなぁ。
「飲み会近くだったの?」
「うん」
誠司が階段をすれ違い降りていく。
「帰るの?」
あ…うっかり呼び止めてしまった…
「……じゃあお邪魔しようかな」
「で、でも家でゆっくり寝たいんじゃない!?」
「大丈夫」
私の顔に唇を近付けて口角をゆっくりと上げて笑う。
「彼女の誘いを断るほど高尚な趣味は持ってないんだ」