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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第10章 ルークのおかしな武者修行
娼館に来て2週間も過ぎた頃‥
籠もってばかりはとも思い、気晴らしに街に出て見た。
プレイ自体には慣れた、そのやり方も‥
でも言葉責めだけは、あまり上手くいかずの状態。
自分らしさという事で、ぶっきらぼうに話す事が多くなったが、それでもS側としては不十分。
元々自分は口は上手い方では無い‥
周りは全員大人で、一番下から話すしか無かった、だから従者としては幾らでも言葉は出るが、自分1人‥特に目上の立場で話すのが大の苦手。
(・・・参った・・・)
ずっと言われて来た事が、最大関門になろうとは‥‥
「出て来たは良いが‥‥」
何処に行けば良いんだろう?
ただ街中をフラフラと歩いているが、気になる物も無し‥
ただ‥街の人間が明るく笑っているのを見て、少しだけ羨ましくは思う。
(普通って‥こういう事をいうのか・・・)
店の前で立ち話している男達‥
子供連れで楽しそうな親子‥
駆け回り遊ぶ子供達‥
どれも自分が経験しなかった普通の生活‥
自分は居城で育ったから。
(やっぱり羨ましいのか?)
小さな公園のベンチに腰掛けて、街の賑わいを見詰めながらも、良く晴れた空を仰ぎ見る。
暖かな日差し‥
でも自分はたった1人、そう思っていたら後ろに意外な人物が立っていた。