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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第10章 ルークのおかしな武者修行
ケバブを全て食べた後、盟主は徐に立ち上がった。
「少し‥付き合いなさいルーク・・」
「は‥はい‥‥」
いったい何処にと思って後を付いて行けば、盟主はドンドン街中に入って行ってしまう・・
(こんな街中までは来た事が無い)
自分がミュンヘンで居るのは、比較的被害が少く復旧も進んでいる中心部‥
だが、盟主が歩く場所は下街‥
まだ空爆の爪痕が残る場所。
「・・こう歩いていて違和感を感じますか?」
「違和感‥‥」
今の盟主は軽装で、街を歩いていても違和感1つ無い‥
時々話し掛けられても、穏やかに話し返す。
まるっきり普通‥
盟主でも貴族でも無い、普通の一般市民そんな雰囲気を漂わせ、こちらを疑う者すら居ない。
「私自身は殆ど変えていません、精々服装を替えた程度ですが‥
いちいち性格まで変える必要があると思う方が間違い、普通にしていれば普通に見えるものです」
「普通にしていれば・・・」
「逆も同じ事‥
問題は性格では無く覇気の違い‥気合いとも言いますね‥‥
同じ言葉でも、気持ちの入れようで聞こえ方が違う‥それだけの差なんですよ・・」
では今の、ぶっきらぼうな言葉に気合いを乗せたら、その様に聞こえると言う事なのか?