この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛外伝・自由への扉ー
第12章 政党を我が物に‥
此処は戻って居城・・
ヒトラー収監という、ひとまずの決着を見せた後、一度居城に戻って来た。
次は首尾良くベルリンに‥と思ったが、此処で"傲慢なアドルフ"の失敗にて、暫くの演説禁止処分。
せっかく監獄から出て来たというのに‥というのが私の思い‥
ともあれアドルフ自身は、その間にミュンヘンとナチ党を完全掌握するつもりらしい。
まあ‥時間は沢山あるんですから、気長に待てば良い‥
それが私の持論であり、本当に時が解決してくれる方が多い。
「そういえばルークは・・・またミュンヘンですか・・・」
ルークも暗躍が上手くなり、しばしばナチ党に潜り込み、左翼派の一掃などに手を貸し、しっかり党内に根を張っているよう。
そういう私も時々ミュンヘンに行き、アドルフや他ナチ党の右翼派とは良く会っている‥
それが今の現状・・・
「やあコンラート良く来た!」
「また随分と風光明媚な場所に、別荘を購入しましたねアドルフ?」
今日はアドルフに呼ばれ、ミュンヘンの外バイエルン郊外にある、アドルフの別荘にやって来た。
「大自然の中で、こうしている方がインスピレーションが働く‥
そう"私の中の私"が語っている、それに飾らない自然というのが一番綺麗だと思わんかね?」
「確かに自然が一番変わらない‥
この山の上なら、星が綺麗に見えるでしょう」
"私の中の私"
それはエルンストの暗示で出来た、アドルフのもう1つの人格。
傲慢な預言者であり、思慮深く利己的‥
それが宿命の人格。