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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第14章 呪縛のパウリーネールークの嘆きー
盟主が調教と拷問の賢人の事を、自分に一任してくれた‥
それが命だと‥‥
(だけど・・・)
パウリーネの前で、血を見せるのには躊躇いがある。
・・暗殺者・・
この事実を隠していたせいでパウリーネは‥
彼女は"私も殺すの?"と・・・
(だとしたら、血を見せない方法・・・)
訓練は散々したが、実践では一度も使っていない技‥
でも‥今の自分には出来る、そう確信が持てる。
「・・・
盟主のお手に掛かるならまだしも‥‥
貴様のような従者風情の手に掛かれだと?
・・・ふざけるなっ!!」
「それが本性かよ‥
調教と拷問の賢人も名前だけか‥‥」
「貴様っ!!」
軍服として身に付けていた武器を、自分は投げ捨てる‥
この技は素早さが決め手、武器なんか持っていたら、その分遅くなってしまう・・
「暗殺者として仕込まれた‥‥俺を舐めんな!」
「っっ!?」
自分は一気に相手に向かって走り出す‥
向こうだって、格闘の心得くらいあるのは分かっている‥
拷問の賢人だって体術は必要‥‥
「貴様なんかに!!」
反撃しようと繰り出したナイフを、軽々と横に避けて‥
自分は渾身の一撃の拳をお見舞する‥相手の急所に向かって!!