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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第17章 2人のアドルフ



首都ベルリンー


独国の政治の中心であり、独国王家が君臨する地‥
今は様々な思惑が入り混じる危険地帯とも言う。


そんなベルリンの中でCross selsの拠点は数ヶ所あり、今回はその中で一番中心地に近い拠点を選んだ。



「コンクリート作りの街も良いですが、私はこうした昔ながらの方が好きですね」


ベルリンの街並は、計画的に作られたコンクリート建造物が多いが、今私が居る場所はそれから少し離れた緑の中にある、かつて宮殿と呼ばれた場所。


広過ぎるが特に構う事は無く、逆に無階級を使う上では絶好の隠れ家となりえる‥独国王家所有となっているのだから。


打ち捨てられた感を出すのに、敢えて調度品とかは閑散となっているが、メイン棟だけはしっかりと残してあるよう。


私が使うのは寝室とサロン程度、ルークが先発してただけに、この辺りだけ立ち入り禁止にしているらしい。



「居心地は悪くありませんから良いとしますか、どうせ使う事は少ないのでしょうし‥」


此処を拠点とし、私が向かうのはナチ党が所有する中心地のコンクリート作りの建物の1つ‥


アドルフもベルリンに移り、大概此処がナチ党の本拠地と化している。



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