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ドS教授は変態です。
第4章 爽やか桐生くん

晴れわたる空は、ものすごく綺麗で、1週間ほど前に起きた悪夢のような出来事を全て洗い流してくれるようだ。

私、蒼井ユラは、社員旅行で沖縄に来ていた。
ホテル近くの土産物屋を物色しに来ているのだ。

「あーーーっ、あっつい!」

横では開放的な格好をした、茉莉花が扇子をパタパタと扇いでいる。

「ユラ、暑くないの?!」

「いや、ふつーにあつい。。倒れそう。」

「あんた、アウトドアって感じじゃないもんね。ホテル戻る??」

「あーうん。いい?ごめんね、先に帰るわ。

河合さん、茉莉花、お願いします。」

「え、あ…ゆ、ユラったら!もう!」

「おお!任しとけ!」

河合さんはうちの課の営業マンで、売り上げNo. 1で茉莉花の密かな思い人でもある。

合コンにせいを出す茉莉花だが、本命はいるのだ。

ここは、茉莉花のために一肌脱いだ…と言いたいところだけど、本当に暑くて、、、


茉莉花の言う通り私はインドア派なので、この熱を含んだ暑さには耐えられそうもない。

空調の効いた室内を目指してゆっくりと歩き出す。

ちなみに私は、長い髪は低めの位置でお団子にして、Tシャツに短パンを履いている。足元はビーチサンダルだ。

ゆったりと青い海の見える堤防沿いを歩きながら、ふと1週間前の情事を思い出してしまった。

何度も何度も意識を飛ばして、狂ったように快感を貪り、喘ぎドロドロになった。

あんなの知らない、知りたくもなかった。

あの、マツリという男は、朝やっと起きた私をバスルームて介抱するだの抜かして、さらに手を出してきた。

キレた私に、さらに勢いづいて責めてきて、朝から腰砕けにされたのだ。

もう、ほんと散々だった。

壁を支えにしなければ立ってられない私に、玄関まで見送りを強要し、
別れ際に濃厚なキスをして、色気全開の流し目で「また来るな?ユラ。」
と言って去っていった。

崩れ落ちた私は「2度と…くるな」と呟いたものだ。

しかも、連絡先も何も知らないから、いつくるかもわからない。

いや、あの男のことだ、もう忘れているに違いない。

きっとそうだ。

そんなことを悶々と考えていると、

「ユラさーーん」と呼ばれる声が聞こえる。

振り向けば、誰かが遠くから手を振り走ってくるのが見えた。

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