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シャネルを着た悪魔
第7章 ☆CHANEL NO7☆
「そうかあ。まあ、さっきね下でコーヒー飲んでもらってる間に見たんだよ。ソウルタワーグループの株価が上昇したって」

「8%だろ?この短時間で、だ。さっきまではいつもと変わらなかったのに」


「──君のツイッターのオカゲだもんな」



「……でも僕はツイッターに書く事しかしてませんよ。長期的に見るなら、そりゃ過去お世話になった事もあるカンナム百貨店さんを選びます」

「本当か?」


「勿論」




「今から、その会長秘書代表と電話できるか?具体的な案を聞きたいし、向こうよりも良い品物を入れて貰わないとな」

「はい。僕が帰る時に番号を渡します。『カンナム百貨店の代表から、この時間帯に電話が来るかもしれない』っていうのは伝えていますんで」


「テヒョン君も手が早いな。君もアーティストじゃなくて何か副業でビジネスをすれば良いのに。それだけの人脈と才能が勿体ないよ」

「ははっ、有難うございます」



「じゃあ、そうするよ。いやー君との話はいつも、こうやって短時間でまとまるから嬉しいよ。今日もホステスと同伴の約束をしていたからね、どうなる事かと正直、不安だったんだ」

「そんなん、僕は代表に有意義な提供しかしないんですよ?話がこじれる事はないでしょう」


彼は──夜の街で結構遊んでいるのだろう。

だからアート財閥のそういう噂も聞いていたんだ、ホステスとの同伴っていうワードが私を非常に納得させた。


「じゃあ、具体的な値段を聞いてから、直ぐにアートとの取引を辞めさせるよ。本当に向こうより安くなるんだな?」

「はい。」


「──となれば、今日中には取引を辞めれそうだ。服は?どうする?」

「明日、BN着で送っててくれますか?メンバーも着れそうなヤツいくつか送って貰えると助かります」


「ああ。それは勿論。──彼女は?」

「……どうする?要るか?」


「私も貰いたいです!」

タダでもらえるものは、一応貰っておきたい。


「じゃあ、彼女の分も送っておくよ。親戚、なんだろ?」

「はい。」


「じゃあ写真を取られても良いハズだ。テヒョンの親戚さん、撮られる時はウチの服で頼むよ」

親指を立ててグーサインでそんな事を言われると、少し可笑しくって思わず笑ってしまう。


彼も同じ様に笑っていた。
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