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シャネルを着た悪魔
第18章 ☆CHANEL NO18☆
──「あぁあ!ママぁっ──……」
幼い女の子の泣き声が聞こえたかと思えば、それにつられる様にして泣き出した少しだけ低い男の子の声が聞こえる。
「──リサ!」
「分かってるって、ちょっとアボジどいてよ」
ベビーベッドの前で狼狽えるアボジ……そう、帝国グループの現会長をシッシと端に追いやると二人を右手と左手で抱きかかえた。
テヒョンも会長も、これ見よがしにこの子達を抱っこするから二歳半年にして可愛い双子ちゃんは既に抱き癖が付いている。
「アボジ~、私のレモンティー取って」
「あ、ああ」
──そう、あれから六年が経った。