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if…─もしも、ちーちゃんが女子高校生だったら…
第1章 もしも、ちーちゃんが女子高校生だったら…
「ッ…は、ぁ……」
─躰が熱くて、頭がボーッとする。
なにこれ…ちゃんと体調には気をつけてたはずなのに…
授業の合間の休み時間、
ふらつく躰を引きずるようにして、階段の壁と手摺にすがりながら目指すのは校舎1Fにある保健室。
─あと少し…なのに。
立ってるのも辛い状態で、遠目から扉を見れば"在室"の二文字。
けれど、目的地を目の前にしてアタシの進路を阻むのは、そこに出来たたくさんの人集りと黄色い歓声の壁だった。
その理由はわかってはいるけれど、今日に限ってはサッカーのW杯決勝のPKのゴールを突破する以上に、攻略する事は難しそうで。
先客たちで溢れかえるそこはもはや地獄のバーゲンセール。
現に一度は突入を試みたものの、案の定、今の自分ではうまく太刀打ちできるわけもなく、睨みをきかせた怖いセンパイたちに一喝された挙げ句、とうとうそこからはじき出されてしまっていた。