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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第19章 お料理の時間
キッチンテーブルに、あの後、鮭を焼き、わかめと長ネギの味噌汁、肉じゃがにご飯…と言った、純和風の料理が食卓に並んだ。

雑食なのか、特に偏食もなく、誠は

「んまいんまい」

と、ガツガツ食べてくれる。

誠のリアクションに嬉しく思いながら、萌もじゃがいもを口に入れ

(うし、今日は煮崩れしなかった)

と、ぐっと拳を握る。

「そう言えば…私疑問に思ってたんだけど、本当に榎本くん…なのかな?」

と、呟くように萌は言う。

誠は

「ああ…それ、金曜の晩に、ゆうちゃんと二人で話した時に同じような事思ったから聞いた。」

その言葉に

「あれ?私寝た後?」

と言うと、

「や、風呂に入った時。」

と誠は答える。

あの後警察に行き、そのまま健太の車で二人を誠の家に降ろした後、3人は帰って行った。

そのあとの萌が風呂に入ってる時間帯に誠はゆうに電話をしたらしい。

「なんと言うか…ちょっと不安定らしいんだよ。」

と言う誠に

「え?」

と箸が止まり、誠を見る萌。

「メンタルがな。家の事情で…とは言ってくれたけど、それ以外の話は個人情報だからって教えてくんなかった。」

「そ…うなんだ…」

「俺の口から榎本の名前が出て来た時、内心驚いたらしい。丁度その頃から面談してたみたいで。」

そう言いながら、鮭を解す誠。

「なんでも、結構執着心みたいなのがあるみたいなんだ。良く分からないから、後は俺、少しお前が寝た後調べたんだけどさ」

「そんな事、してたの?」

「敵の事は知っとけってヤツ?まぁ俺はあいつを敵だとは思ってないけどな。…なんと言うか…、視界が狭くなってしまってるんだと思う。調べた結果だからな?榎本がそうなのか分からないけど」
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