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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第34章 誠の涙
(あいつと俺…どちらが良いのか…)

川中誠と楽しそうに話をしていた入学式から、今までをみて来て、一目瞭然に誠に軍配はあった。

けれど、萌に縋り付きたかった。

どんな事をしても手に入れたい…そう思っていた。

けれど…。

(あいつの言ってくれた言葉は決して俺を責めてる言葉では無かった…)

誠を刺した時、立ち向かって言われた言葉に一度は否定をしたかった。

しかし…。

(こいつらが…暴れる前に止めなければ…)

雑魚寝をしている仲間を見渡す。

随所随所に、いつやるかとか、どんな風にやるのか…そう言う話は出て来ている。

決して、萌を輪姦する為に、協力を求めた訳ではない。

しかも、こちらは、その前に協力料を支払ってるのだ。

何故、こいつらが一緒になり輪姦すような事になるのだろう。

そう考えた時、薄汚い自分が見えて来た。

(俺もこいつらと一緒なんだ。今は…)

唯を利用した。

自分を好きになるように仕向けた。

結果脱法ドラッグまで使い、教室に唯を放置した。

(今考えたら…何やってたんだ?俺…)

自分と同じ薄汚い奴らを見て、豊はそう思う。

まだ、萌をどう言う状況下で輪姦するか…そこまでは決まってはいない。

警察が萌達の周りにいる以上、迂闊に動けないのだ。

しかし、日にちは決まった。

(厳戒体制が恐らく手薄になる…あの日…)

それまでに、自分はある程度の計画が立った段階で誠か誰かに電話をし、警察に自首をする…誠を刺して一ヶ月以上経ち、ようやく自分の今の立ち位置とこれからの行動が分かって来た。

(好きな女を薄汚い奴らに触らせねぇ…)

ぎゅ…と、手を握りしめる。

しかし…

(あいつに電話したくねぇな…)

誠の顔を思い浮かべてそう思う。

携帯電話でニュースを見て、誠の無事を知った。

自分から刺しておいておかしいが、ホッとした気持ちになった。

しかし、対峙をし、冷静に考えた上で、誠に自分は根本的な部分で負けていた…と言う事に気付いた。

だから、なんとなく連絡をしたくない。

悔しい。それだけの感情だけど。

偶然知り得た誠や紘、波留の電話番号。

(ゆう先生の方が良いのか…?)

ある程度の計画が決まった段階で、どう動くか…。

豊はそれを考え始めていた。
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