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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第22章 事件
誠は学校の中でも警戒態勢が敷かれた為、部活が終わったら、学校のグラウンドがある水飲み場の場所まで来ていた。

その後、亮や美咲、隆と落ち合う予定でいる。

亮の彼女であるかなは、隣の最寄駅の学校から、こちらに向かい、駅で待っていてくれるらしい。

まさに大所帯…だ。

今日は夏子、紘、波留警備の元、誠が家に寄り荷造りをした上で、萌の家に行くことになった。

本当は紘と波留で行く予定だったが、夏子が

「私も行く!」

と、言い、目下今二人はその話題の真っ最中。

「なんか不思議な感じだよなぁ。なっちゃんが紘が好きだなんて。」

「それを言うなら私もだよ。普通に唯ちゃんが好きだと思ってたし。」

「そこの心配が無くなったってでかいよなぁ。」

「ホントホント。全く紘くん大胆というか…。でも二人の恋が始まったんだね」


なんて話をしていたら、件の紘と夏子がやって来た。

顔を真っ赤にして話をしながら来る紘と夏子に、萌と誠はニヤリと笑う。

誠は同じくらいの身長の紘の首に腕を巻き付け、

「何かあったんですかぁ?紘さん」

とコソコソ話をしているのを

「な、なんでもねぇよ!」

と、言いながら、夏子に話掛けに行っている。

(あいつらが付き合い始めたら、俺らと同じような目に合わせてやる…)

とほくそ笑んでいたら、波留がやって来た。

走って息切れして

「お待たせ」

と言って来た波留に、

「そんな慌てなくて良いよ」

と、誠は声を掛ける。

校内を五人で話しながら歩き、自分らのクラス付近に来た時、

「う、うわぁ!!」

と言う男子生徒の悲鳴が聞こえて来た。

五人で顔を見合わせ、

「なんだなんだ」

と、教室に向かう。
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