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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第22章 事件
「ごめん、まこちゃん、紘くんあともう少しの辛抱だから、こうしててくれるかしら?」

と言う言葉に誠と紘は頷く。


唯は

「離せって言ってんでしょっ!」


と、興奮状態で言っているが、男二人がかりで拘束してるせいもあり、ビクともしない。

「何されたか…嘔吐とかしないで良かったけど…恐らく…」

ゆうは何か考えてるそぶりを見せた所で、救急隊がやって来た。


「やめてぇー!やめて!やめてぇぇぇー!!」

拘束具で、手足を縛られ、ようやく誠と紘は解放される。

鎖は、ゆうが状況を的確に伝えてるのか救急隊員が持って来た、チェーンカッターで切られ、全裸と言うこともあり、毛布で包まれる。

ガタガタと唯は暴れながらも、救急搬送される時に英語教諭にゆうが

「後で行きますので、付き添いお願いできますか?恐らく脱法ドラッグの症状です」

と、言うのを

英語教諭が

「脱法…!?」

と目を剥くが、そのまま救急隊員に走って状況を伝えに行った。


誠は呆然した顔で

「マジかよ…」

と、呟いている声のみで、誰も声がでない状態だった。



萌は外でガタガタ震えていた。

何故なら救急隊員に搬送されて行った際、唯に鋭い目つきで睨まれたからだ。

涙が止まらない。


目に焼き付いてる唯の姿。
怖い…。
怖い…。

と、思っていた際、ふわりと後ろから抱き締める手が出て来た。

「萌…」

誠だ。

萌は振り返り抱き締め返した。
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