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連攣鎖(つれづれぐさ)*
第7章 痴漢
座席の横のスペースに進行方向を向いて立っている男性がいて、私が押し返した女性はその男性と向かい合う形で乗っていたのです。
左側が一度開く駅から4駅が、一番混む区間ですが、押し返した女性は居眠りしていた訳でもなく、私にぶつかってきた理由もわかりませんでした。
私が押し返してしまった後、その女性は俯いてしまい、向かい合う男性がニヤニヤしていたように思います。
後から、何が起きていたのかわかることになるのですが…
その時は気付かず、そのまま乗っていました。
別の日に、いつもと同じように左側が一度開いた時に降りて、乗り直して何とか窓際に張り付くように乗りました。
本当に次の駅、その次の駅で半数が降りるまで、腕で窓ガラスを支えないと顔が窓ガラスに押し付けられるのではないかと思うほど混むのです。
電車が走り出してすぐに、私の股間の前に手が来ました。
でも私も隣の男性の胸に肩を押し付けている状態ですし、後ろからもぎゅうぎゅう押されていて、それだけでは、はっきりと痴漢とは言えません。
向きを変えるスペースもなく立っていました。