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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第43章 裏社会の弁護士

成る程、法外な報酬を取るという事はそれなりの自信があるという事なのだろう。
よし、会ってみよう、達也は腹をきめた。
「で、その弁護士の連絡先は?」
「いえ、それがね、連絡先が解らないんですよ」
「えっ…連絡先が解らないって?じゃあどうやって仕事を依頼すれば…?」
興信所の男は頭をポリポリ掻きながら、メモを達也に渡した。
「ここから車で20分ぐらい行った所に事務所があるんですよ。勿論、ヤクザ相手の弁護士だから看板なんて出してない。
だから直接ここに訪れて依頼するしかないんですがね」
かなり危険度が高そうだ。
でも危険度があれば鴨志田を救い出す事は可能だろう。
ましてや自分は依頼人だ、身の危険にさらされる事はない、達也は席を立った。
「調べてくれてありがとう。これは約束の調査費用だ」
達也はスーツの内ポケットから少し厚めの茶封筒を渡した。
調査した男はその中身を確かめた。
「えっ、こんなに?」
「構わない、こっちも無理を言ってもらったワケだから。とにかく助かったよ、ありがとう」
達也が立ち去る際、調査員は達也にそっと耳打ちした。

