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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第87章 覚悟

その日、学校が終わり、オレは沢渡さんに連絡を入れた。
アパートに着いた頃には既に沢渡さんが到着していて、オレは沢渡さんを部屋に招いた。
いつものようにブランド物のスーツを着こなし、ダンディーな格好だ。
オレは沢渡さんにコーヒーを淹れ、テーブルの前に置いた。
「あぁすまないね。ところで、あのお金の件なんだが…一体どうやって全部使い果たしたんだ?」
沢渡さんはまさかオレが1000万全部使いきったという事が信じられない、という顔をして詳細を聞かせて欲しいと言った。
オレは鴨志田の墓を建てた事、兄の遺骨をドブ川に投げ捨てた事、兄の幻影に悩まされ続け、この金を全部使いきってやろうと毎晩風俗通いした事、そして凜の事を包み隠さずに話した。
沢渡さんはただジッとオレの話を聞いていた。
しばらく沈黙が続いた。
オレはこの間が果てしなく長く続くんじゃないかと思う程、沢渡さんは黙ったままだった。
オレも話すことは全部話した。
だが、一向に口を開く気配は無い。
お互いにただ黙っているだけだった。
そして沢渡さんは重い口を開いた。
「亮輔くん」
「はい…」
「どういう経緯であれ、あの金を全て使いきるとは言語道断!あれは君の将来の為にと思って渡した金なんだ。
それを君はそんな事に使うだなんて…」
アパートに着いた頃には既に沢渡さんが到着していて、オレは沢渡さんを部屋に招いた。
いつものようにブランド物のスーツを着こなし、ダンディーな格好だ。
オレは沢渡さんにコーヒーを淹れ、テーブルの前に置いた。
「あぁすまないね。ところで、あのお金の件なんだが…一体どうやって全部使い果たしたんだ?」
沢渡さんはまさかオレが1000万全部使いきったという事が信じられない、という顔をして詳細を聞かせて欲しいと言った。
オレは鴨志田の墓を建てた事、兄の遺骨をドブ川に投げ捨てた事、兄の幻影に悩まされ続け、この金を全部使いきってやろうと毎晩風俗通いした事、そして凜の事を包み隠さずに話した。
沢渡さんはただジッとオレの話を聞いていた。
しばらく沈黙が続いた。
オレはこの間が果てしなく長く続くんじゃないかと思う程、沢渡さんは黙ったままだった。
オレも話すことは全部話した。
だが、一向に口を開く気配は無い。
お互いにただ黙っているだけだった。
そして沢渡さんは重い口を開いた。
「亮輔くん」
「はい…」
「どういう経緯であれ、あの金を全て使いきるとは言語道断!あれは君の将来の為にと思って渡した金なんだ。
それを君はそんな事に使うだなんて…」

