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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第87章 覚悟

「君の言うレンタルというのは、キレイ事だけじゃない、時には汚い事までさせられるんだ。金持ちの道楽に付き合うのは生半可な気持ちじゃ無理だ。
あの連中は金をもて余して、気分次第では神にも悪魔にもなる。亮輔くん、決して楽な事ばかりじゃないんだ、むしろ嫌な事ばかりを強いられるんだ。
それでも途中で投げ出すワケにはいかない。
もし、途中で投げ出したら、君の命は保証されない。
それでもいいのかね?」
沢渡さんは一気に捲し立てるように話した。
そりゃ金持ちの道楽に付き合わなきゃならないのは解ってる。
気まぐれで何をやらされるのかは知らないが、オレはもうその道しか残ってない。
もう突き進む以外ないのだから。
「解ってます。それを覚悟で沢渡さんに聞いているのです」
オレは沢渡さんの目を真っ直ぐに見て、ハッキリと答えた。
「…よし、わかった。ただこれだけは言っておく。この先、何があろうと私は立ち入り出来ないし、責任も負えない。
全て君自身が背負う事になる。
もう一度言うが、本当にいいんだね?」
「はい。やるしかありません」
「やるしかありません、か。やらなきゃならんのだよ。今ならまだ引き返す事は出来る、もう一度よく考えた方がいいかもしれんな」
「沢渡さん」
「ん?どうした」

