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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第130章 オレに関わってはいけない

テレビも無い、静寂な部屋でナツの話す声だけが聞こえる。
オレはただ黙って話を聞いていた。
「お姉ちゃんに1度も会った事無いんだけどね。でも同じ都内にいるなら会ったみたいなぁ」
児童養護施設で育てられた姉。
そして高校の教師をしている。
鴨志田?いや、それは無いだろう。
そもそも鴨志田はもうこの世にはいないし、そのぐらいの情報はナツの耳にも入ってるはずだ。
「で、その後は施設にいたお姉ちゃんを引き取らなかったの?」
オレはその姉の事を聞いてみた。
ちょっと気になる。もう少し探ってみよう。
「その頃、両親とも10代で、特にお母さんの親、私のおじいちゃんおばあちゃんが大反対して、今すぐ堕ろせ!って言われたんだけど、もうお腹が膨れて中絶なんて無理な状態らしく、父と駆け落ちみたいにして暮らしたのは良かったんだけど、産まれて間もなくして父の勤めていた会社が倒産して、とても育てられるような状況じゃないから、里子に出すか、施設に預けるかってぐらい貧乏で結局は施設に預けたらしいんだけどね」
「で、その後アンタが生まれたワケだろ?そんときは生活は出来たのか?」
「ちょっと~、アンタって呼び方止めてくれるかな?ナツでいいよ」
どう呼んでいいのか解らないから、アンタって呼んだだけなんだがな。
オレはただ黙って話を聞いていた。
「お姉ちゃんに1度も会った事無いんだけどね。でも同じ都内にいるなら会ったみたいなぁ」
児童養護施設で育てられた姉。
そして高校の教師をしている。
鴨志田?いや、それは無いだろう。
そもそも鴨志田はもうこの世にはいないし、そのぐらいの情報はナツの耳にも入ってるはずだ。
「で、その後は施設にいたお姉ちゃんを引き取らなかったの?」
オレはその姉の事を聞いてみた。
ちょっと気になる。もう少し探ってみよう。
「その頃、両親とも10代で、特にお母さんの親、私のおじいちゃんおばあちゃんが大反対して、今すぐ堕ろせ!って言われたんだけど、もうお腹が膨れて中絶なんて無理な状態らしく、父と駆け落ちみたいにして暮らしたのは良かったんだけど、産まれて間もなくして父の勤めていた会社が倒産して、とても育てられるような状況じゃないから、里子に出すか、施設に預けるかってぐらい貧乏で結局は施設に預けたらしいんだけどね」
「で、その後アンタが生まれたワケだろ?そんときは生活は出来たのか?」
「ちょっと~、アンタって呼び方止めてくれるかな?ナツでいいよ」
どう呼んでいいのか解らないから、アンタって呼んだだけなんだがな。

