この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第132章 慢性化する過呼吸

この前はオレがコイツを質問攻めしたが、今日はオレが質問攻めにあってる。
「さぁ、何せお前と一緒で、オレが産まれて間もなくして離婚したから、アニキの顔すら知らない。
まぁ、戸籍上はアニキだけど、実際は血が繋がってないから親が亡くなった時点で赤の他人だよ」
ウソは言ってない。
オレと兄は全く血の繋がりはないのだから。
「…」
ナツもどう言えばいいのか迷っている。
そりゃそうだ、そんなヤツに掛ける声なんてあるワケがない。
「ところで、お前と姉ちゃんは戸籍上、姉妹って事なのか?」
「うん…一応そうなってるけど。そうか古賀くんもお兄さんと会ってないのか。何か私たち一緒だね、境遇が。
古賀くんはお兄さんに会いたいとか思わないの?」
急に忌まわしいあの出来事が鮮明に蘇ってきた。
あのくそアニキのせいで、母親は灰人になり、鴨志田は自殺に見せかけた殺人で消された。
…ぐっ、まただ!また呼吸が苦しくなった。突如速まる心拍数、いてもたってもいられなくなり、じっと座っている事さえ出来ない。
オレは口元を手で覆い、なるべく鼻で呼吸しようとした。
だが、また兄の幻影のせいか、一向に治まらない。
「…はぁ、はぁ、はぁ~…ぐっ、はぁ、はぁ、苦しい…」
「どうしたの?古賀くん?」
ナツは驚き、どうしていいか、解らず狼狽えていた。
「すぐに…治る…はぁ、はぁ、ぐっ、くそっ!はぁ…」
オレはベンチで横になった。
ナツは過呼吸だと解り、オレの背中をさすった。
「古賀くん、大丈夫?ゆっくり呼吸して、大丈夫だから。私ここにいるから安心して…」
オレは苦しいながらも、この言葉でナツとこれからも会っていきたい、例えバレてもいい、その時はその時だ、と。
「さぁ、何せお前と一緒で、オレが産まれて間もなくして離婚したから、アニキの顔すら知らない。
まぁ、戸籍上はアニキだけど、実際は血が繋がってないから親が亡くなった時点で赤の他人だよ」
ウソは言ってない。
オレと兄は全く血の繋がりはないのだから。
「…」
ナツもどう言えばいいのか迷っている。
そりゃそうだ、そんなヤツに掛ける声なんてあるワケがない。
「ところで、お前と姉ちゃんは戸籍上、姉妹って事なのか?」
「うん…一応そうなってるけど。そうか古賀くんもお兄さんと会ってないのか。何か私たち一緒だね、境遇が。
古賀くんはお兄さんに会いたいとか思わないの?」
急に忌まわしいあの出来事が鮮明に蘇ってきた。
あのくそアニキのせいで、母親は灰人になり、鴨志田は自殺に見せかけた殺人で消された。
…ぐっ、まただ!また呼吸が苦しくなった。突如速まる心拍数、いてもたってもいられなくなり、じっと座っている事さえ出来ない。
オレは口元を手で覆い、なるべく鼻で呼吸しようとした。
だが、また兄の幻影のせいか、一向に治まらない。
「…はぁ、はぁ、はぁ~…ぐっ、はぁ、はぁ、苦しい…」
「どうしたの?古賀くん?」
ナツは驚き、どうしていいか、解らず狼狽えていた。
「すぐに…治る…はぁ、はぁ、ぐっ、くそっ!はぁ…」
オレはベンチで横になった。
ナツは過呼吸だと解り、オレの背中をさすった。
「古賀くん、大丈夫?ゆっくり呼吸して、大丈夫だから。私ここにいるから安心して…」
オレは苦しいながらも、この言葉でナツとこれからも会っていきたい、例えバレてもいい、その時はその時だ、と。

