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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第134章 悪魔にもなれなかった雑魚

その仕込まれたテクニックをオレによくしていたのだから、ガキのオレはあっという間にイカされていた。
何故、母親が沢渡さんと深い関係だと解ったのか。
それは数年前に、母親の荷物や書類を整理した時に、見たことのないアルバムがあった。
何だろう、と思い開けてみたら、母親と沢渡さんのハメ撮り写真が多数あった。
ポラロイドで撮ったらしく、写真の下の余白には、沢渡さんに対する想いが書いてあった。
仕事の上では母親が社長で、沢渡さんは重役だったので、公私混同しない為にも、公の場では、社長と呼んでいたらしいのだが、一度プライベートになると、母親は沢渡さんにベッタリで、母親の方が沢渡さんに惚れていたらしい。
まぁ、こんな事、今更沢渡さんに確認するつもりも無いのだが。
だが、もし、沢渡さんが独り身だったら、間違いなく母親と一緒になって、沢渡さんが父親になっていただろう。
この事は沢渡さんの思い出として触れないようにして、オレは今でも父親代わりとしてオレの事を心配しにたまに家に来る沢渡さんには何でも話すようにしている。
「ところで亮輔くん、お母さんのお墓の件なんだが。いつまでもここに遺骨を置いてくワケにはいかないだろう。もう墓を建ててやってもいいんじゃないかな?」
沢渡さんは事ある毎に、母親の墓石を建てろと言ってくる。
だが、今のオレには墓を建てる金なんて全く無い。
その件は沢渡さんも重々承知の上で、墓石を建てる費用はこっちで出すからと何度も申し出たが、オレは出来るだけ自分の金で墓石を建てたいからと言って、やんわりと断っている。
だが、いつになったら墓石が建てられるのかさえ、解らず、その日食っていくのでさえ、精一杯な生活で、墓石どころの話ではない。
おまけに最近、過呼吸の頻度が多くなり、仕事にも支障をきたす寸前だ。
オレは沢渡さんに、生活の事、過呼吸の事でしばらく療養しに、知り合いの家で厄介になる事を勧められた話しもした。
知り合いとはナツの事だ。

