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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第27章 独り立ち

「オレがオフクロの仕事を継ぐとなったらこの年ではまだ無理だ。だから18になったら継ぐからそれまでは独立したいんだ、いいだろ、オフクロ?」
母親はいつになく、切れ長の冷たい目付きではなく、慈母のような優しい目でオレを見つめた。
「わかった。そこまで言うならワタシは何も言わない。ただ連絡先だけは教えてね」
「うん、わかった。」
「あのマンションいつ売れるかわからないけど、当面のお金は大丈夫なの?」
ホントはいくらか出して欲しかった。
だが、援助を受けたらまた振り出しに戻る。
「多少なら蓄えがあるから何とかなる。あのマンションの事はオフクロに任せた。売った金をどうしようとオフクロの自由だ。オレはとにかく学校に退学届けを出してどこか住み込みのある仕事でも探してそこで働いてみるつもりだ」
オレは自分の言いたいことをはっきり伝えた。
「亮輔、何か困ったことがあったら遠慮なくお母さんに相談しなさい。何度も言うようだけど、あなたの母親はこのワタシなんだから」
母親はまたオレを抱き寄せた。
でも今はこんなことしてる場合じゃない。
オレは立ち上がり、母親に「仕事先が見つかったら連絡するから」とだけ伝えて部屋を出た。
これからが忙しくなりそうだ。
オレは父親のマンションに戻り、退学届けを書いた。翌日学校にその退学届けを学年主任に渡した。
学年主任は何度も引き留めたが、オレは今の状況を事細かに話し、学校に行ってる余裕すらない状況を話した。
学年主任は納得いかなかったが、生活が第一だからという事で退学届けは受理された。
僅か数ヶ月の高校生活だったが、オレには何の感慨もなかった。むしろ足枷が無くなったかのように少しだけ晴れやかな気分になった。
後は仕事を探すのみ。高校中退のオレに働けるとこなんてあるのだろうか。
【型枠大工募集、15才から35才まで見習い可、住居完備】
よし、ここだ!大工って金槌で釘打ったりする仕事だろ?何とかなる!
母親はいつになく、切れ長の冷たい目付きではなく、慈母のような優しい目でオレを見つめた。
「わかった。そこまで言うならワタシは何も言わない。ただ連絡先だけは教えてね」
「うん、わかった。」
「あのマンションいつ売れるかわからないけど、当面のお金は大丈夫なの?」
ホントはいくらか出して欲しかった。
だが、援助を受けたらまた振り出しに戻る。
「多少なら蓄えがあるから何とかなる。あのマンションの事はオフクロに任せた。売った金をどうしようとオフクロの自由だ。オレはとにかく学校に退学届けを出してどこか住み込みのある仕事でも探してそこで働いてみるつもりだ」
オレは自分の言いたいことをはっきり伝えた。
「亮輔、何か困ったことがあったら遠慮なくお母さんに相談しなさい。何度も言うようだけど、あなたの母親はこのワタシなんだから」
母親はまたオレを抱き寄せた。
でも今はこんなことしてる場合じゃない。
オレは立ち上がり、母親に「仕事先が見つかったら連絡するから」とだけ伝えて部屋を出た。
これからが忙しくなりそうだ。
オレは父親のマンションに戻り、退学届けを書いた。翌日学校にその退学届けを学年主任に渡した。
学年主任は何度も引き留めたが、オレは今の状況を事細かに話し、学校に行ってる余裕すらない状況を話した。
学年主任は納得いかなかったが、生活が第一だからという事で退学届けは受理された。
僅か数ヶ月の高校生活だったが、オレには何の感慨もなかった。むしろ足枷が無くなったかのように少しだけ晴れやかな気分になった。
後は仕事を探すのみ。高校中退のオレに働けるとこなんてあるのだろうか。
【型枠大工募集、15才から35才まで見習い可、住居完備】
よし、ここだ!大工って金槌で釘打ったりする仕事だろ?何とかなる!

